プロ開幕第一戦、ムラサキスポーツMap's TOKYO。
日本全国から20名のプロスケーターが集まった。


セクションのマイナーチェンジを繰り返しながら進化するMap's
大会毎に違うラインで攻められる。


決勝進出者は個性は揃いで見応え十分。
スタイル派やテクニカル派、とてもバラエティーに富んでいた。
また、その分ジャッジも評価に苦労したことだろう。

2012年の開幕戦、参加プロスケーターは20名。

予選(20名) → 60秒×2トライ(ベスト採用)・上位16名 準決勝
準決勝(16名)→ 60秒×2トライ(ベスト採用)・上位8名 決勝
決勝(8名)  → 60秒×2トライ(ベスト採用)・上位5名 入賞

決勝進出者は計6本滑ることになる。
1日目(土曜) 予選・準決勝
2日目(日曜) 決勝
長い間、集中力と精神力が必要だ。





予選・準決勝共に1位通過は瀬尻稜
決勝メンバーはどんなスケートを見せてくれるか楽しみだ。
合計6本と滑っていく為、心理戦も必要になるだろう。
そして決勝の結果を8位から紹介する。


8位:豊岡航生


華麗なベニハナや、オリジナルの複合トリックが会場を沸かしていた。
メイク率が上がれば尚良いが、難易度が半端無い為それは難しいだろう。
まさしくデモ向きライダー、コウセイ。


7位:立本和樹

このコンテスト会場のパーク管理人も勤める立本プロ、
普段、日常の滑りでは見せないトリックで攻めていた。
ラインも沢山もっているので、そのときの気分で滑りが変わるので目が離せない。
写真は距離のあるRから隣のバンクまでのトランスファー・トレフリップ。
メイク寸前だった。

6位:西川誠


まるで闘牛の如く、Map'sの広大なパークを走り回るマコト。
スピード狂のその滑りは観客の目を引き付けっ放しだ。
トリックもオールドからニュースクールまで上手にこなす。
写真の10fのB/Sボンレスも度胸とテクニックの複合。

これより上位入賞者には賞金も用意。


5位:松木愛瑠


エアーから回し技、レール等バランスよくミックスさせたランで観客にアピール。
地元の寒河江パークでの動きを上手にMapsに適応させ、自分を活かしていた。
若いながらも自信のあるライディングで堂々5位。
写真はお馴染みノーハンドのワンフット。不安定な技でも安心して観ていられる。

4位:才哲治



鉄人才哲治。決して他人に媚びる事なく、自分流を突き通す。
この日もジャッジや観客に照準を合わせるのでは無く、自分の中の「凄さ」を魅せつけた。
ラインも個性溢れていて、次に何がでるか想像もつかない。
写真はスカイツリートランスファー
そしてキックフリップ・インディ全越え

3位:桑本透伍


決勝開始直前にスカイツリーバンクからのオーリーワンフットで鬼グリッチョ。
棄権するかと思いきや、痛みを堪えての出場。
それでも彼特有の大きなエアーを沢山繰り出してくれた。
写真はスパインでのヒッピー、ハイエアー

2位:佐川海斗


小さく細い体ながら、やることは大きくまた繊細。
大きなエアーとテクニカルなトリックをバランスよく組み合わせてた。
難易度の高い回し系も随所にいれて、しっかりライン通してた。
写真はフロント・クレイル360


優勝:瀬尻稜


予選・準決勝と1位通過で最後の決勝も見事優勝を勝ち取った稜。
トリックの難易度や安定性で定評の彼。
海外のコンテスト経験も、今の自信を作っているに違いない。
複合トリックも彼ならではのメイク率の高さ。
今後の活動も注目なスケーター。


誰が優勝してもおかしくないこの大会、最終的に2012年開幕戦の優勝を飾ったのは瀬尻稜だった。彼はこの大会の約3週間前の海外コンテスト、X Games アジア上海で3位入賞したばかり。
コンテストの雰囲気にも相当慣れていることだろう。




上位3名。左から3位:桑本透伍、2位:佐川海斗、優勝:瀬尻稜



日本人のスケートレベルも観るたびにレベルアップしている。
コンテストシーンにおいても海外進出を図って頂きたいと思う。
世界には色々な形式のコンテストが溢れているが、日本にも自分をもってスケートできるプロが沢山いるため、自信を持って自分の挑戦をしていってほしい。

(Photo byGEN Ogawa / Text by Vertman)